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転職しました1/3 : PR会社でのデジタルビジネスの立ち上げについて

久しぶりのブログ更新です。
2012年5月末日をもって、約5年間働いたPR業界を離れることになりました。5年間、刺激に満ち、成長する機会をもらいました。
同僚、クライアント様、様々なイベントや勉強会、フォーラムやシンポジウムで出会った方々、本当にありがとうございます。

大分時間が経ってしまい、今更感満載なのですが、こういう機会は何度もある訳ではないので、近況報告も兼ねてPR業界で学んだことや、転職の理由などを書いておきたいと思います。

1. デジタルビジネスの立ち上げでチャレンジしたこと
2. PR業界で学んだこと
3. 転職の理由とこれからやりたいこと

1. デジタルビジネスの立ち上げでチャレンジしたこと

デジタルPRのローカライズ

インターネット業界を飛び出してフラフラしているところを拾ってくれたのはFleishman-Hillardの田中さんだった。グローバルでDigitalを推進している中での採用だったようだ。
PRと言えば、プレスリリースを書き、記者会見をアレンジし…etcくらいのイメージしかなかったので、なぜPR会社がデジタルに強い人材を求めていたのか分からなかった。
入社して最初に覚えた仕事は「FAXの一斉送信」のやり方であったり、Excelのセルを目一杯使って記者とのやりとりをメモすることだったので、私に求められた「デジタル化」とは「メールの送信システムやCRMの導入」だと思っていた。

今でこそ、TwitterやFacebookが普及してきたが、当時日本では、ようやくクチコミマーケティング協議会が立ち上がり、ブログPRが話題になり、、、という頃。
一方アメリカでは、Facebookを中心としたプラットホームがコミュニケーションの中心となり、Huffington Postのようなメディアが政治的に影響力を持ち始め、後に「オバマ現象」と呼ばれるムーブメントが立ち上がったときだった。

私のミッションは、アメリカで立ち上がったデジタル領域のビジネスを、日本でも立ち上げること。フレームワーク、データ、ケーススタディが毎週のように送られ、「日本でもやれ!」と言われた。
しかし、Facebookが帰国子女や留学経験者だけのツールであり、mixiのコミュニティは原則商用利用禁止。ブログは原則匿名で、企業担当者が実名でやりとりするなんて考えられなかった。

振る舞いの違い

プラットホームの問題はすぐに解決した。2009年頃から、日本でもTwitterがブームになった。初めてのグローバル仕様の、”Social Network”の普及。
今思えば、この頃が一番興奮した。有名人が次々とアカウントを開設、ハッシュタグが普及し、大きなイベントでは”Twitter上の会話”が成立した。紅白歌合戦では、ハッシュタグを介して全く知らないひとと一瞬の盛り上がりを共有するという経験もした。

当然ビジネスとしても展開したが、これが実に難しいことだった…伝統的なPR代理店のやり方は、ある程度決まった形になっていて、効果もおおよそ予測可能だ。例えば、記者会見のアレンジを請け負ったとして、来るメディアの数は経験から予測できる。もちろん業界・業種にもよるが、「30社」と予測すれば、実際は±10くらいだ。そこから記事になる数も予測できる。コストや効果がオリエンテーションの段階である程度予測できるので、ビジネスとしてはやりやすい。

一方で、TwitterやFacebookはどうだろうか?

「競合のフォロワーはいくらですか?業界の平均はどのくらいですか?」

という質問はクライアントから何度となく受けたが、会社によってそれこそ10倍から100倍、1000倍の開きがある。コンテンツにしてもそうだった。Twitter上ではRTがRTを呼び、通常の投稿より1000倍から10000倍くらい消費されることがある。一方、プレスリリースの書き方を変えたくらいで、掲載数がそう変わることはない。
デジタルの世界は、そもそも「振る舞い」が全く違うのだ。伝統的なPRのビジネスの俎上では、(社内外の)コミュニケーションが実に大変だった。

文化の違い

もう一つ。グローバル・キャンペーンの難しさについて。
デジタル以前から広報・PRの「お題目」として、「一方的な情報発信ではなく双方向のコミュニケーションによる関係構築」というものがあった。しかしこれはサンタクロースへのお約束みたいなもので、”実際に”関係を構築していたのは記者だけであり、消費者や有権者には一方的に情報を投げつけるだけだった。(それしか方法がなかったのだから仕方がない)
しかし、Social Networkの普及で、いよいよ双方向のやりとりが”実際に”、”現実的に”可能になってきた。

アメリカの会社ということもあり、グローバル・キャンペーンの旗振り役はほとんどがアメリカチームだ。しかし、彼らが考えたデジタルキャンペーンのメッセージは非常に違和感を覚えた。端的に書けば「問題を提示し、どう思うか問え」というもので、「Changeすべきか?」「美しさについてどう思うか?」「自分の夢は何か?」…etc
与える問題・疑問が適切であれば、良い反応が得られる」というのがアメリカチームの主張だった。

「どうしてそんな問題に答えなきゃいけないんだ?誰が答えるんだ?」

と私が質問しても、全く的を得ない。「君は、日本人は、自分の考えというものがないのか?」と言わんばかりの表情を何度もされた。質問されれば答える。それが「まともな大人」だと言わんばかりに。
(恐らく洋の東西というより、日米の違いが大きいと思うのだけど)彼らは、質問をされれば、答えずにはいられないのだ。谷があれば、橋を架けねば気が済まない。彼らはそういう「精神」なんだと思った。

一方、日本では「軟式アカウント」で盛り上がり、「大喜利ハッシュタグ」でネタが大量に投稿され、、、、
私の英語力・コミュニケーションスキルでそのことを説明するのは非常に難しかったが、何度かの失敗の後、グローバル・キャンペーンの話が来るたびに「文化の違い!」を殊更に叫ぶようになってしまった。(私のことを、日本の特殊性を必要以上に強調するナショナリストだと思った同僚もいたと思う…)

ところで、Appleのようにグローバルで統一したメッセージを発信し、成功している企業もある。何が上手く行くのか、これからも考え続ける必要があるのだと思っている。

そうこうしているうちに、いつのまにかFacebookがmixiよりも普及し、Social Mediaはもはや特別なものではなくなってしまった。振り返ってみれば、試行錯誤の5年間であり、失敗の方が多かったように思う。
何が上手くいくのか分からない状況の中で、IT業界から仕入れた「アジャイル開発」や「ピボット」という考え方には本当に勇気づけられた。また、結果が出ないにも関わらず一緒に考えてくれた上司や同僚、付き合ってくれたクライアントには、感謝の言葉しか見当たりません。改めてありがとうございました。

(続き: 2. PR業界で学んだこと)

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Posted By nshoji

8 Responses to “転職しました1/3 : PR会社でのデジタルビジネスの立ち上げについて”

  1. 今更感満載ですが、ブログ更新「転職しました」 http://t.co/nIibxT37

  2. 赤い人 より:

    久しぶりに「赤い人」の Blog を更新してみた。>「少し時間が経ったし、書いてみようか…。」http://t.co/9uCla3hz コレは http://t.co/xqKwDAud を書いた @nshoji サンへのオマージュ (笑)。

  3. Maiko Tsukada より:

    よさそうな会社&お仕事ですね。RT @nshoji 今更感満載ですが、ブログ更新「転職しました」 http://t.co/X4JARSdA

  4. ぺりお より:

    “転職しました1/3 : PR会社でのデジタルビジネスの立ち上げについてhttp://t.co/pDc674m9” http://t.co/Metq7prG

  5. 久しぶりに「赤い人」の Blog を更新してみた。>「少し時間が経ったし、書いてみようか…。」http://t.co/9uCla3hz コレは http://t.co/xqKwDAud を書いた @nshoji サンへのオマージュ (笑)。

  6. @nshoji 遅ればせながら良い刺激をいたたいたので書いてみました。「インハウスでPRをやるようになって変わったこと」 http://t.co/2WATYEjj > 転職しました1/3 : PR会社でのデジタルビジネスの立ち上げについて http://t.co/c0uQ7dfZ

  7. 転職しました1/3 : PR会社でのデジタルビジネスの立ち上げについてhttp://t.co/UQ4mTZHP http://t.co/UscQtG13

  8. @nshoji 遅ればせながら良い刺激をいたたいたので書いてみました。「インハウスでPRをやるようになって変わったこと」 http://t.co/2WATYEjj > 転職しました1/3 : PR会社でのデジタルビジネスの立ち上げについて http://t.co/c0uQ7dfZ

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