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キャズムは越えるのか、越えられるのか -1

今月号(2010/10)の広報会議に、「ウェブPRの海外事例」というテーマでのインタビュー記事が掲載されている。(韓国とインドネシアという、あえて普段あまり情報が入らない英語圏以外の事例を紹介しました。アジア進出を考えている方は参考にしていただければ幸いです。)

その取材準備のために、しばらくまとまった量の事例分析と、海外オフィスとやりとりをしていたら、ちょうどマイクロソフト・ソーシャルメディアリードのクマムラゴウスケさんのブログに、日本の「ソーシャルメディア・マーケティング」を憂うエントリが続いた。

キャズムは越えない、越えられない -1
キャズムは越えない、越えられない -2
キャズムは越えない、越えられない -3

詳細は上のリンクから読んでいただくとして、

そもそも、いつから “ソーシャル メディア ≒ Twitter” という図式が生まれ、そして定着しちゃったんだろう…。

そして、いつから、ソレは “ソーシャル メディア ≒ Twitter (and/or) Facebook” と、姿を変えつつあるのだろう…。

(略)

多分、こういった企業にとって、“できるコト” は、非常に限られているだろうし、また “やりたいコト” だって漠然としすぎていたりするだろうし、そもそも “ソーシャル メディア” そのものに対して、それほど期待をしていないのかもしれない。そこに “愛” だとか “絆” という、かなり “深いコミュニケーション” を、“多方面にわたって” かつ “継続的に” 求めるというコトは、ハードルにしかならないだろう。
“そんなに大変なんだったら、ウチではできない”

コレが結論として導かれてくるコトが多いのではないかと思う。

ここに全てが要約されているように思える。

「ソーシャルメディアマーケティング」は比較的最近輸入されたものであり、新しい概念や手法の黎明期は、「言葉」だけが一人歩きして方々で色々な解釈を生み、混乱を生むことは少なくない。
クマムラさんの懸念に概ね同感の意を示しつつ、海外での実際の状況を紹介し、別の角度から(環境・文化の異なる)日本の今後の可能性を検討してみたい。

  • ソーシャルメディアマーケティングは「対話」に非ず

ソーシャルメディアそのものはソーシャルではない」のだから、ソーシャルメディアを使ったマーケティングが必ず「対話」を含む内容で使われている訳ではない。(含まれていることも当然あるが。)

(東アジアやブラジルを除いて)「ソーシャルメディア」と言った場合、(誤解を恐れずに言えば、)「Facebook」を指し、話をよくよく聞くと、ぶっちゃけ「ソーシャルメディアマーケティング=Facebookマーケティング」であることが多かったりする。

  • WEBキャンペーンはFacebookで完結できる

では、なぜそんなに「Facebookマーケティング」が重要か、というと、理由は下記の2つに収斂できると思う。

1. みんな使っているから
2. 大体なんでもできるから

「1. みんな使っている」というのは、日本では少し信じられないくらい、多くの人が使っている。感覚的には、日本の「Yahoo ID」の普及率くらい普及している感じがする。

もちろんデータもちゃんとあって、アメリカでは、ネットユーザーの約7割がFacebookを利用しており、アジア・パシフィックの各国でも、英語圏のオーストラリアが約7割、非英語圏のマレーシアやインドネシアも7~8割の普及率である。(comScore : Social Networking Habits Vary Considerably Across Asia-Pacific Markets)

「2.大体なんでもできる」というのは、例えば、FacebookユーザーおなじみのNews Feed(いわゆるストリーム)の他、掲示板や写真、動画、画像やイベント、ちょっとしたアプリケーションも動き、(事実上メールでの)プッシュな情報発信もできる。
また、「facebook.com/ブランド名など」といった、ユニークなURLも指定できるので、何かキャンペーンをやる場合に、わざわざキャンペーンサイト(マイクロサイト)+メルマガ+集客用バナー と言ったことをやらずに、

「全部がFacebook上で」

できてしまうのである。(当然、高度にターゲティング可能なFacebook Adも活用できる)
その上で、ソーシャルメディアならではの強力なソーシャルレコメンデーション機能が働くので、

「今までのオンラインマーケティングの”どこまで”をソーシャルメディア=Facebook上でやるか?」

という議論が盛んに行われるのは、ある意味当然。

「ホスティングとか個人情報とか面倒だし、もう、普通のWEBサイトはいらないんじゃないか?」

という主張すら出てくる状況。
(この辺の話題は @capote さんの 「Facebookがあればホームページは要らない? :普及率約7割のアメリカでちょっと話題の議論」が面白い。)

なので、クマムラさんの言葉を借りれば「“多方面にわたって” かつ “継続的に” 」施策を行うことを強要している訳では決してない。(逆に、Facebookだけで済むため楽になる=コストダウンになる話だ。)

さて、ちなみに、日本のmixiは、(同comScoreデータ上では)18.9%と3~4分の1であり、マーケティング・コミュニケーションに与えるインパクトがまるで違う。そしてご存知のようにモバゲーやGREEと言ったメジャープレイヤーが群雄割拠している状態。
そんな日本の「ソーシャルメディア環境」を説明するとき、良く「fragmented」(=分断/分裂された)という言葉を使う。やや言い過ぎな感もしつつ、そのくらい強調しないと、日本の状況が上手く伝わらないのである。

だから、日本では、(Facebookか否か?という質的変化を迫られている状況ではない以上、大上段に構えず) 各メディアのユーザー数/層をきちんとトラックしながら、目的に応じて適切に予算と人的リソースを分配する、という、今まで通りの当たり前過ぎる考え方で、何も差し障りがないと思う。

メディアやプラットホームという観点からの紹介はこのくらいにして、次回は「1対1での対話」や「愛や絆」と言った、コミュニケーションの質的観点を中心にポストします。

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Posted By nshoji

26 Responses to “キャズムは越えるのか、越えられるのか -1”

  1. ブログ書いた:キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

  2. @gosuke ブログ拝読して色々と考えることが多かったので、こんな形で乗っかってしまいました http://bit.ly/bLlnqu

  3. 海外の状況と、日本の現状を冷静に評した、素晴らしいエントリー。次回が楽しみです。RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

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  5. 志村 俊朗 より:

    RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu 「1. みんな使っているから、2. 大体なんでもできるから」Facebookの正体はこんなところ。

  6. 志村 俊朗 より:

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  7. KOTARO SATO より:

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  8. なるほどです RT @gosuke: 海外の状況と、日本の現状を冷静に評した、素晴らしいエントリー。次回が楽しみです。RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

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  10. 森本 裕生 より:

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  13. とは言えFBにも備えないと。RT @goreiro 読む!RT @motohiro0215: 推奨 RT @gosuke 海外の状況と日本の現状を冷静に評した…RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

  14. 伊藤徹郎 より:

    RT @capote: いいね!QT @kosuke_ichi RT @motohiro0215 RT @gosuke 海外の状況と日本の現状を冷静に評した素晴らしいエントリー。次回が楽しみです。RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

  15. あとでじっくり読む。RT @gosuke: 海外の状況と、日本の現状を冷静に評した、素晴らしいエントリー。次回が楽しみです。RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

  16. Noda, Yosuke より:

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  17. shom より:

    RT @nshoji: ブログ書いた:キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

  18. RT @gosuke: 海外の状況と、日本の現状を冷静に評した、素晴らしいエントリー。次回が楽しみです。RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

  19. Shoji Miyata より:

    思わずうなった。次回が楽しみ:キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 | 4:55am http://bit.ly/c8FUHH

  20. Shoji Miyata より:

    .@nshoji 「キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 」の記事とても興味深かったです!次回も必ずチェックします! http://ow.ly/2HdsH

  21. Facebook情報 より:

    キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 | 4:55am http://bit.ly/900Nwo

  22. 面白い記事。FacebookがドミナントになってWebマーケティング施策はFacebookのみでやっておけばよい、ということになるとつまらないけどなあ / キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 | 4:55am http://htn.to/zniXSi

  23. RT @mitsukitanaka: 面白い記事。FacebookがドミナントになってWebマーケティング施策はFacebookのみでやっておけばよい、ということになるとつまらないけどなあ / キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://htn.to/zniXSi

  24. キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 | 4:55am http://htn.to/cDKvrR

  25. [B!] キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 | 4:55am http://bit.ly/aW3yIA

  26.   RT @Kiyoshileo: 必読 RT @gosuke: 海外の状況と、日本の現状を冷静に評した、素晴らしいエントリー。次回が楽しみです。RT @nshoji: キャズムは越えるのか、越えられるのか -1 http://bit.ly/bLlnqu

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