Add Me!Close Menu Navigation

テクノロジー、コミュニケーション、イベント&コミュニティと、新しい文化について。

Add Me!Open Categories Menu

コミュニティ設計とSMM的位置づけ


Photo by brian glanz
ソーシャルメディア研究会「志叡会」幹事の、イケダハヤトさんが、

今のツイッター/ソーシャルメディアバブル(?)においては、「隅のほうで寂しそうにしている人」が見過ごされがちな気がするのです
日本にソーシャルメディアの風を!隅の方で寂しそうにしている人を忘れない

というナイスな記事を書いていて、ちょうど課題意識と今読んでいた本と重なるので、私の考えを書いてみます。

  • 前提:メッセージ発信とコミュニティ設計は違うもの

こう書いてしまうと身も蓋もないが、企業広報やマーケティングの文脈で、しかもソーシャルメディアが入ってくるといつもフンワリしてしまう。
また、Twitterのようなどちらでも使えるツールが目の前にあると余計混乱するが、企業活動においては、短期的に集中的に多くの人にメッセージを届けたいことは当たり前にあるし、中長期的に関係を作っていきたい場合もある。「コミュニティ形成」は、そのひとつのカタチ。

結果的に、届けたメッセージが上手く刺さって、継続的なファンになりコミュニティを形成することもあれば、形成されたコミュニティとダイレクトにコミュニケーションできる状況であれば、集中的にメッセージを届けることができる。

これは、@gosukeさんの「BUZZ/VIRAL型」と「ADVOCACY型」の言い換え、と言う事もできるし、相似形ということもできる。(「型」の解釈によるが、言葉の意味そのものとして、アドボカシーはコミュニティがなくても成立しうるし、コミュニティはアドボカシーしなくても成立しうる。)

いづれにせよ、

“自社の新製品を、ソーシャル メディア マーケティング施策によって認知度を向上させる” というモノなのだけれども、はっきり言ってソーシャル メディアだけで認知度を向上させるなんてコトは、ほぼ不可能だと言ってもいい。 Life is so… “バイブル” が生まれる前のハナシ – 17

と言うように、目的と手段が間違えると上手くいかないことが多い。
(素晴らしい作品はどちらも実現しちゃうのでタチが悪いw)

(参考)
後者が前者にすり替わる原因は、まさに @gosuke さんが最近の記事で考察している。

Buzz/Viral 型のアプローチの成功例が、あまり見出されていないのに、そして Advocacy 型のアプローチや、傾聴戦略の重要性がとくにクローズアップされているのに、なぜか実際に世に出る施策は、Buzz/Viral 型のアプローチ一辺倒になってしまう。もはや、“わかっちゃいるけど Buzz/Viral” な状況になっているのではないかとも思うのだけれども、ソレは一体なぜなのだろうか? そして、これらの Buzz/Viral は、なぜあまり成功しないのだろうか? 今回は、その理由をいくつか類型化した形で考えてみようと思う。 Life is so… ソーシャルメディアマーケティング for 大企業 – 7

  • コミュニティのカタチと目的

ソーシャルメディア上でつながるコミュニティは、所謂会社的な組織とも違うし、コミュニティという言葉が良く使われる例として「地域コミュニティ」なんて言っても、その活動の実態は良く分からなかったりする。

が、自発的に参加したメンバーが相互に交流して、楽しんで、各々知見を出しあって各々何かを得るもの、という輪郭を見ることはできるし、交流するための「場」も必要だし、ただの茶飲みサークルでない以上、マーケティング上何らかの「目的」も共有する必要がある。

そこで、ソーシャルメディアという「くくり」はないものの、主に企業内ナレッジマネジメントの目的だったら、上記を満たすコミュニティについてかなり研究が進んでいるようで、例えば、コミュニティ・オブ・プラクティス―ナレッジ社会の新たな知識形態の実践 (Harvard Business School Press)
何かは非常に参考になる。
この本で、「実践コミュニティ」として定義された集団はかなりソーシャルメディアマーケティングに応用ができると思うので、無理やりソーシャルメディア(及びそれを活用したコミュニケーション)に関連付けた考察をしてみます。

  • 「実践コミュニティ」育成の七原則とメンバーの役割

(コミュニティ・オブ・プラクティス p91~)

1.進化を前提とした設計を行う
2.内部と外部のそれぞれの視点を取り入れる
3.さまざまなレベルの参加を奨励する
4.公と私それぞれのコミュニティ空間を作る
5.価値に焦点をあてる
6.親近感と刺激を組み合わせる
7.コミュニティのリズムを生み出す

今回は特に、3.について紹介すると、「実践コミュニティ」には、

  • コーディネーター
  • コア・グループ(15%)
  • アクティブ・グループ(15%~20%)
  • 周辺メンバー(その他)
  • の役割があり、メンバーはこれらの間を行き来するようだ。

    これは経験的に非常に納得できる。
    以前オンライン・コミュニティの運営をやっていたときに、使い方や目的が分からないユーザーのために「初心者コミュニティ」を作ったのだが、

  • 我々運営側=「コーディネーター」
  • 直接リクルーティングしたヘビーユーザー=「コア・グループ」(先生役)
  • 積極的に質問してくるモチベーションの高い初心者ユーザー=「アクティブ・グループ」
  • として非常に上手く回っていた。

    しかし、サインアップするときに、このコミュニティのページへのバナーを必ず掲載していて、単純に閲覧するだけだったり、「参考になった」とだけ書き込みするだけのユーザーもいたので、それは「周辺メンバー」ということができる。

    恐らく、初期のebayも同じような仕組みで回していたはず。

    このモデルでは、「初心者コミュニティ」のサポートという建て付けなので、質問する人や閲覧する人がいないと「先生=コア・グループ」のモチベーションが下がってしまう。
    だから、ある程度の初心者の流入は、コア・グループのためにもなっていた。
    (質問だけでなく、そのコーナーのPVを開示するなど積極的なフィードバックも行っていた。これも「コーディネーター」の役目だろう)

    また、「隅のほうで寂しそうにしている人」のために、「閲覧だけ」という状態も可能にしたし、そもそも「初心者コミュニティ」という「看板」が、何より参加者の心理的ハードルを下げていた。

    手前味噌ながら、AMNさんのセミナーで紹介した事例も、良くよく見るとこうした配慮があったりしている。(というか、そういうものを選んだ)

    ちなみに、2.6.7.の理由のために、ソーシャルメディア内だけで完結させるとなかなか長続きしないし、ビジネス的に美味しくなかったりもする。

    • 一番のキモは「関心ごと」

    さはさりとて、コミュニティ設計で、もっとも難しいのはメンバーが集まる理由となる(かつマーケティング上の目的につながる)「関心ごと」をいかに見つけ、カタチにしていくか、ということだったりする。

    上で書いたコミュニティは、サイトそのものがある程度話題だったこともあり、その「コミュニティを使いたい!」というユーザーが多くいたので成立したと思う。
    全くゼロからプレーンなオンライン・コミュニティを立ち上げ、「初心者コミュニティ」を作っても全く反応しないだろう。(そこに革新性があれば別)

    特にある程度の「コア・メンバー」の議論に耐えうる「関心ごと」を見つけるは難しく、いわゆる需要調査のための定量調査なんかでは絶対に見つけられない性質のもので、ちゃちゃっと見つけたことにして、メンバーに強要するのは「野暮」と言うものでしょう。

    また、関心の「シャープさ」と「関心の範囲」は決してトレードオフの関係ではなく、例えば(上のリンクの)DOVEさんの「美を再定義する」というテーマは、かなりエッジがたっているものの、多くの議論を巻き込んだ事例として挙げられると思うが、こういうテーマの発見は、(調査もやりますが)グランズウェルの「傾聴戦略」の賜物であったりもする。

    逆に言うと、「傾聴」をきちんとやっていれば、「隅のほうで寂しそうにしている人」の息遣いくらいは自ずと聞こえてくるものではいでしょうか。

    Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

    Posted By nshoji

    One Response to “コミュニティ設計とSMM的位置づけ”

    1. 「隅のほうで寂しくそうにしている人」のために : ブログ書いた 「コミュニティ設計とSMM的位置づけ」http://bit.ly/9RdnVQ  @IHayato

    Leave a Reply




    WP-SpamFree by Pole Position Marketing

    Search / 検索

    Archives / アーカイブ

    Comment / コメント

    Category / カテゴリー